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愛と幸せの妖精
ぷりんて
まじかる☆
エンジ
ルズ
プロロ
町に夜のとばりが降
りていた
家に急ぐ人
帰りにち
とフ
ストフ
ドで寄り道
をしていこうと考えて
いる女子学生
子供をつれて
おそ
い買い物をした帰りの
主婦
そのほかに
さまざまな人
駅前の繁華街にはあふ
れていた
まさに
その繁華街
の中
ふいに甲高い悲
鳴が響きわたる
若い女性の声
やめて
やめて
ください
ざわ
通りを行
き交う人
の流れがと
誰もがその声
の主を目で探す
すぐに分か
一人のセ
ラ服を着
女子高校生とおぼ
しき女の子が
柄の悪
若い男性二人にか
らまれている
若い男性二人
ラリ
マンには見えな
ならばヤクザ
それともちがう
しろ
ふだんから町を
ふらついている
たち
の悪いチンピラ
とい
たところだろう
時間はまだ早いとい
うのに
すでに二人と
しとどに酔
てい
るようである
おねえ
それはないん
ないの
ぶつか
てきた
のは
ねえち
の方からなんだな
ちがいます
んな
ドン
とチンピラの
一人
やせて背の高い
方の男が
女の子の肩
を押し
後ろの壁にた
たきつける
なんだと
こら
あにきを
怒らせると
怖いんだな
うん
ふと
たチビのチン
ピラは
にた
と笑
ザワザワ
ザワザワ
と遠巻きにその様子を
ながめる人
通りの
端で
若い女の子が男
どもにからまれている
なんとかしなければ
と思いつつも
まきぞ
えを恐れて
誰も声を
あげることができない
誰もが
おろおろ
おろおろ
としながら
ただ
眺めていること
しかできない
ヒソヒソ
ヒソヒソ
とした声だけがひ
りと飛び交
ていた
おい
あれ
ばいんじ
ないの
誰か
誰か
警察よべよ
やばい
あれ
あいつら
てるぞ
ママ
あのお
ねえち
どうした
見るんじ
りません
女子学生の顔は青ざ
めている
手が
肩が
胸が
足が
体全体が小刻み
に震えている
すみません
ごめんな
ごめんで済めば
こら
背の高いチンピラは
声をはりあげた
察はいらんのよ
あにき
頭いい
ことわざ
ぱい知
てるんだ
得意なんだな
うん
男は笑
あん
まり
ほめるんじ
サブ
あにき
こいいんだな
女の子は通学カバン
を胸にぎ
と抱き
ガタガタ
ガタガタ
と震えている
ゆるして
あにき
ふと
たチンピラは
あにきを振り返
ぼく
もお
まんできないんだな
この娘
てもかわいいんだな
いや
通りにいた人
はた
だ遠巻きにながめてい
ることしかできなか
どんどんと悪いほう
へと進んでいく事態に
青ざめている人
もい
誰もが
目の前の光
景に目をうばわれてい
だから
通りの反対側のデパ
トの屋上に三人の人
影が現れたことに
もが気づかなか
おまちなさい
突然
突然
たりに声が響き渡
三人の少女たちの声
誰もが
ろき
ろき
ろと辺
りを見回した
最初に気づいたのは
母親に手を引かれた男
の子だ
男の子はデパ
トの
屋上を指さした
あれ
二人のチンピラも
女子高校生も
通りに
いた誰もがデパ
トの
屋上へと
ばば
と目を向けた
ザワザワ
ザワザワ
とした人
の声
なんだ
なんだ
あれは
指さした男の子は
と跳びはね
にこ
と笑
まじかる☆
エンジ
ルズ
えい
デパ
トの屋上から
三人の人影が
三人
の少女たちがふいに飛
び降りた
くるくる
くるくる
と膝をかかえ
くるく
くるくる
と前回
りに回転しながら
上から地上までは三十
トルはゆうにある
うわ
ざわめく人
少女たちは一直線に
地上へと落ちてくる
途中で
と体が伸
足から地上へと
すぐに
すぐに三本の矢
とな
多くの人
が思わず
手で目をおお
地上へとたたきつけ
られる少女たちの凄惨
な姿がまぶたに浮かび
思わず多くの人
が目
をおお
だが
だが
後一メ
トル
ほどのところで
少女
たちの体はふわ
と宙
に浮かび
そのままゆ
くりと地上へと降り
響き渡る歓声
おお
おおおおおおおおお
と声が上が
三人の少女たちは色
とりどりの衣裳に身を
包んでいた
ひらひらとした
としたピンクの袖
黄色の袖口
青い
袖口
背中には天使を思わ
せる小さな純白の羽
髪の色も
金髪や
うすい青みがか
た色
ぽいラメの入
た髪など
さまざま
であ
頭の両側に小さな髪
留めを付け
そこから
細く長い髪が左右にさ
と流れ落ちている
まん中に大きなリ
ボンをつけている娘
一つにまとめた長い髪
をずわ
とワ
イルドにたなびかせて
いる娘もいる
だが
共通している
のは
その左右ともに
トの形の胸当て
左右それぞれのハ
が胸のまん中でふれ合
不思議な形を作り
上げている
そして
手にはステ
ステ
クの先
には二つのハ
トが水
平に交わ
ている
誰もが少女たちに注
意をうばわれ
気づか
なか
たが
三人のす
ぐわきの空中には
ト二つの胸当てとよ
く似た形の
色とりど
りの小さな妖精たちが
うど少女たちと同
じ数だけ
ふわふわと
浮かんでいた
少女たちは
まん中
の金髪の少女を中心に
と顔を上げた
と髪が浮き上がり
さら
と流れ落ちる
風にさらさらと揺れ
る髪
三人はさ
とステ
クを上へとかかげた
先頭のハ
トがきら
と光をはなつ
愛の妖精ぷりんて
から力をさずか
と足をひらき
と反対の手を脇
へとのばす
愛のまじかる☆
エンジ
ルズ
おおおおおおおおお
おお
と怒涛の
ような歓声
誰もが知らず知らず
のうちに
道をあけて
いた
少女たちと
二人の
チンピラのあいだに道
ができる
あにき
なんだてめ
二人のチンピラは声
をあらげた
震えてい
たセ
ラ服の少女は
もう震えてはいなか
ただ
ただ
驚き
の表情を浮かべている
三人の少女たちは
と二人のチン
ピラへと目を向けた
ごお
と少女たちの
周りから風が巻き起こ
心のよごれたエンジ
ルさん
なに
少女たちは
ステ
クをま
すぐ
に二人のチンピラへと
向けた
あなたに
愛のきらめきよ
うお
ぐわ
ぐわ
ぐわ
あにき