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第十章.
もつれた糸を.
.
.
.
.
ほぐして.
言葉と言葉の.
.
行き違いなんて.
.
.
.
さびしいよね.
私たちの普通の日常っ
て、
単調な暮らしの連続なのよね
。
.
ドラマティ
ッ
クな出来事なんて
、
そんなには起こらない
。
.
だからいつのまにか、
﹁
あ︱
あ、
毎日、
毎日、
同じことのくり返し
、
いやにな
っ
ちゃ
う!
﹂
.
・
・
・
なんて、
そんなふうに不平不満な気
持ちが心を占めて
、
おおいだすのよね
。
.
そうなると、
自分でも気づかないうちに
、
周りの人に投げやりな
嫌な声で
、
嫌な言葉で対応している
。
.
その結果、
ほんのちょ
っ
とのささいな言葉の行き違いから
、
お互いに一方的に激しい言
葉を発してしまう
。
.
ぶつけてしまう。
.
感情が不愉快にもつれ合い
、
こんがらがっ
てしまう
。
.
さらにもっ
といろんなものが
、
からみ合っ
て
、
しまいには自分でも自分が抑えられなく
な
っ
てしまう。
.
自分を見失っ
てしまう
。
.
そんなのは誰だっ
て望んでいない
、
嫌なことなのよね
。
.
自分の声は自分の魂の響き
。
.
自分の言葉は自分そのもの
、
心のすべてなのよね
。
.
完璧な人は誰一人としていない
。
.
みんな同じ。
.
誰でも未生成。
.
不器用だし、
未完成。
.
それはよく分かっ
ているはずなのに
、
どうして激しい言葉をぶつ
け合
っ
てしまうのかしら
?
.
一人一人の想いはみんな違
っ
ている。
.
発せられる言葉も違っ
ている。
.
一つ一つの言葉は人によ
っ
て、
すべて違っ
ている
。
.
でも、
その一つ一つがみんな
、
それぞれの人の中では
・
・
・
自分の中では正しいことな
のよね
。
.
自分の目で見て、
聞いてきた
、
自分の体験・
・
・
.
多くの体験から学び、
自分の頭で考えてきた
。
.
そうやっ
て今まで育んできた自分の心にあ
ふれ出る想いが自分の
言葉とな
っ
て、
発せられる
。
.
言葉を伝えることは、
心を伝えること
。
.
お互いに言葉が伝わらないなんて
・
・
・
心が伝わらないなんて
、
こんな悲しいことはな
いわ
。
.
どうして?
.
言葉を発するごとに、
感情の糸はどんどんと
、
もつれてしまう
。
.
そんなときは、
ちょ
っ
と時間をおいてみて。
.
口に出したい気持ちを一旦
、
抑えて、
もう一度
、
見つめてみて。
.
こんがらがっ
て、
もつれた糸を静かに立ち
止ま
っ
て、
もう一度、
見つめてみまし
ょ
うよ。
.
誰にだっ
て、
いたらないところはあるわ
。
.
自分のいたらなさを見つめているとね
、
かならず助けてくれる
。
﹁
ぷりんてぃ
ん﹂
がささやいてくれるのよ
。
.
心の中で、
ちょ
っ
と無理をしても
、
頭をたれてみるの
。
.
自分のちっ
ぽけさを見つめてみるの
。
.
ほんのちょ
っ
との勇気でいいのよ
。
.
ついつい相手の気持ち
、
立場を考えていなか
っ
たことに気づかされるわ
。
.
相手に敬意をもっ
て、
どんな意見
、
言葉にも耳を傾けているとね
、
相手の心も少しずつ動
いてくる
。
.
近づいてくる。
﹁
あ︱
!
.
なにもかも、
いやだ
!
﹂
.
・
・
・
っ
て思っ
たことも
、
心静かに、
気持ちを落ち着けて見直す
と
、
いろんな考え方があることに気づかされ
るの
。
.
まっ
たく逆の立場、
反対側に光があてられ
て
、
﹁
あら!
.
こんなふうにも考えられるのね
!
﹂
.
・
・
・
っ
て、
受け入れ
、
理解できるの。
.
認め合うことが出来るのよ
。
.
あなたは心の持ちようが豊かに広が
っ
て、
言葉によ
っ
て、
自分の幸せを築いていける人
に変わ
っ
てくる。
﹁
ぷりんてぃ
ん﹂
が輝き出し
、
心をほぐしてくれるのよ
。
.
今日、
もつれた糸がほぐせなか
っ
たら、
また明日
、
あさっ
て・
・
・
.
もっ
と時間がかかっ
ても
、
ゆっ
くりほぐしているとね
、
糸はかならず
、
まっ
すぐに、
なだらかに
、
一本になっ
てくれるのよ
。
.
あなたはかならず、
光り輝く一本の糸を手
にすることが出来るの
よ
。
.
美しい、
美しい花々
で彩られた一本の糸が
、
あなたの手の中に届け
られるのよ
。
.
どんな人の言葉にも真実はある
。
.
ほら、
思い出して、
周りの人はみんな先生
。
.
あなたの心を育んで、
豊かに輝かせてくれる
のよ
!
.
あなたの言葉に接した人は
、
みんなあなたのやさしさに包まれ
、
あなたの周りには幸せ
のあたたかいそよ風が
吹いてくるわ
。
.
心が輝いてくるとね、
つまらないことは何一
つとしてないことに気
づかされるの
。
.
今日、
いま、
自分の前に課せられた自分が
やらなければならない
ことに気持ちよく取り
組むことが出来るの
。
.
私たちが毎日、
やらなければならないこと
は
、
すべてがすべて好きなことばかりではな
いのよね
。
.
自分がしたいことと、
しなければならないこ
とは
、
違うのよね。
.
思い通りにならないこともい
っ
ぱいある。
.
だからついイライラして
、
﹁
あ︱
、
もう!
﹂
っ
て強い言葉を発してしま
う
。
.
気持ちと気持ちの行き違い
、
.
言葉と言葉の行き違いが起こ
っ
てしまう。
.
でもね、
多少、
不本意なこと
、
嫌なことでも
・
・
・
したい、
やりたいことより
、
いま目の前に横たわ
っ
ている自分にも出来ること
、
自分にしか出来ないこ
と
、
いまやらなければならないことに取り組
んでいるとね
・
・
・
.
周りの人のために汗を流しているとね
、
.
これが必ず、
将来の自分のためになるのよ
。
.
こんなこと、
ささいなことと思
っ
た、
単純で
、
単調なことでも、
気持ちよく
、
真剣に、
黙
々
と取り組んでいるとね
・
・
・
.
自分のちっ
ぽけな力でも
、
誰かが嬉︵
よろ︶
こんで
、
すこしでも役に立
っ
ているなら、
うれしいと思
っ
て、
取り組んでいるとね
、
.
その積み重ねが、
自分の力
、
宝石として輝いてくるのよ
。
.
つまらない無駄なものは一つとしてないの
よ
!
.
周りの人にどれだけ嬉
︵
よろ︶
こばれたか、
人のために流した汗の
数は決して裏切らない
。
.
あなたの中に刻まれた小さな力の数
々
は、
あなたの中に自分の大
きな力として帰
っ
てくるのよ
。
.
あなたの中で本物の自信
、
希望の光となっ
て輝き出し
、
いつかは必ず
、
嬉︵
よろ︶
こびの日となる
!
.
その日に向かっ
て、
誇りを持
っ
て、
歩むことが出来るのよ
。
.
自然、
自然と気持ちもやわらいでくる
。
.
言葉もやわらいでくる
。
.
お互いにお互いさま。
.
どうもありがとう!
.
気持ちと気持ちの行き違い
、
言葉と言葉の行き違いも
、
だんだんとなくな
っ
てくるわ!
.
ね、
考えてみて。
.
私たちはこの世界という
、
大きな大きなものにつつまれている
。
.
世界はいつだっ
てあなたの言動を見つめて
いるの
。
.
あなたにふさわしい場所
、
あなたの居るべき場所を
、
必ず、
その﹁
大きな大きなもの﹂
が用意してくれている
のよ
。
.
大きな世界。
.
私たち。
.
なにかが変わるのには
、
長い長い時間がかかるよね
。
.
あなたが変わるのにも
。
.
相手が変わるのにも。
.
お互いのあいだに生まれてしま
っ
た冷たいかたまりが溶けてくれ
るのにも
。
.
長い月日の経過を要すると
、
ときには落ち込んでしまうこともあ
るけれど
、
それは必要な時間なのかも知れな
いわ
。
.
あなたはそこからなにかを学ぶことができ
る
。
.
すべてはあなたがなにかを学習しなくては
ならない大切な時間な
の
。
.
無駄な時間なんてないのよ
。
.
人と人との関わりは本当に大変なことも多
いよね
。
.
だけど、
そこから多くのチ
ャ
ンスを得ることもできるのよ
。
.
出会いの奇跡。
.
思いがけないめぐり合い
。
.
出会いのチャ
ンスは誰にと
っ
ても公平に訪れる
。
.
だから、
.
あんな人なんて.
こんな人なんて.
そんなふうに思わないで
。
.
言葉と言葉を通わせることで
・
・
・
気持ちと気持ちを通わせるこ
とで
、
すべての出会いはチ
ャ
ンスに変わる。
.
チャ
ンスに変えるのは
、
あなた。
.
明日のなにかのチャ
ンスは一人一人
、
誰の前にもいつも公平にあ
るのだから
。
.
ただね、
せっ
かく多くの人が目の前を通り
過ぎてい
っ
ても、
声をかけてくれても
、
心の中のアンテナがさびつ
いているとね
、
残念なことに気がつかないこ
ともあるのよ
。
.
荒い言葉、
激しい言葉をいつも発している
とね
、
相手の気持ちが近づいてきても
、
気がつかないことがあるの
。
.
気がつかないどころか
、
かえっ
て遠ざけてしまうことだ
っ
てある。
.
そんなの悲しいよね!
.
やさしい言葉、
やわらかい言葉を発してい
るとね
、
あなたの気持ちもやわらいでくる
。
.
周りの人の気持ちも近づいてくる
。
.
誰だっ
て、
やわらかな場所は大好きだもの
。
.
やさしい言葉を発し、
後は自分の中で黙
々
と汗を流して
、
いま自分のやるべきことにし
っ
かりと取り組んでいる
とね
、
あなたの中のアンテナが
、
ピカピカにみがかれてくるの
。
.
ピカピカのアンテナだから
、
感度がいいの。
.
ピピピ、
.
ピピピピピッ
、
.
・
・
・
っ
て、
周りの人の気持ちをキ
ャ
ッ
チする力が強くなるのよ
。
.
あなたのアンテナは目の前を通過する信号
を
、
ピピッ
とすばやく感知することができる
ようになる
。
.
相手の気持ちを受け止めることが出来るよ
うになる
。
.
思いやりに満ちた言葉で
、
相手と接することができるようになる
わ
。
.
もちろん、
的確に判断する力で
、
さまざまなチ
ャ
ンスを自分のものとすることも出来る
ようになる
!
.
あなたの.
.
﹁
ぷりんてぃ
ん﹂
.
相手の.
.
﹁
ぷりんてぃ
ん﹂
.
﹁
ぷりんてぃ
ん﹂
も嬉
︵
よろ︶
こび、
輝き、
呼応するわ
。
.
私たちは多くの人と言葉をかわすことで
、
その度に
、
すこしずつ自分にと
っ
てふさわしい道を見つけることが
できるの
。
.
一人だけの考えはかぎられている
。
.
多くの人の言葉の中にヒントは隠されてい
る
。
.
宝物は隠されているのよ
!
.
自分の中のアンテナをみがき続けたあなた
には
・
・
・
.
自分の中の原石をみがき続けたあなたには
、
ふさわしい進むべき道
、
あなたが求めていた道
が示され
、
その度に導いてくれるわ
。
.
あなたの存在がきっ
と役立つ希望の道
。
.
あなたに与えられた新しい道に感謝して
、
一歩を踏み出すの
。
.
言葉が伝えてくれるあなたの心
。
.
言葉が与えてくれる新しい道
。
.
あなたの中に秘められている無限の可能性
が未知の扉
。
.
未知の扉を輝きに変えるのは
、
あなたなのよ
。
.
あなたが相手にかけた一つの言葉
。
.
相手があなたにかけてくれた一つの言葉
。
.
一つの言葉が世界を変える
。
.
大げさ?
.
そんなことないのよ。
.
ゆっ
くりと、
歩みを止めず
、
ゆっ
くりと!
.
あなたが発した言葉の一つ一つには
・
・
・
あなたが流した汗の一
滴一滴には
、
みんなの笑顔が映
っ
ている。
.
きらきら、
きらきら、
きらきら
、
と。
.
み︱
んな、
しずくの中で
、
気持ちよさそうに笑
っ
ているわ!
.
あなたの言葉と、
あなたの汗は
、
大地も豊かにうるおして
、
一滴一滴
、
大地にとけて、
輝いている
。
.
しずくは結晶となっ
て
、
輝いてくる。
.
結晶は集まり、
小さな流れのせせらぎとな
っ
て、
さらさら、
きらきら
、
流れ出している。
.
結晶の小さな流れは四方八方に広がり
、
お日さまの輝きを受け
、
きらきら
、
さらさら、
虹色に彩られ
、
きらめいている
。
.
流れの中から、
みんなのおし
ゃ
べりが、
笑い声が
、
聞こえてきたわ
。
.
大地のおしゃ
べりも聞こえてくる
。
.
あなたが発した、
たっ
た一つの言葉。
.
その言葉が大きな、
大きな
、
せせらぎとなっ
ていく。
.
真実の心から出た一つの言葉には大きな力
があるの
。
.
結晶の小さな流れは次第次第に合流し合い
、
大河とな
っ
て、
きらめいている
。
.
虹色にきらめく大河は
、
ついには大海へと流れていく
。
.
見渡すかぎりの豊饒︵
ほうじょ
う︶
の大海原は
、
お日さまの輝きに応えて
、
虹色にきらめいている
。
.
静寂の深海からも、
うねるように
、
あなたに応じるように
、
おしゃ
べりが、
笑い声が、
高まり聞こえてきたわ
。
.
あなたにも見えてくる
。
.
気がつかなかっ
たものが見えてくる
。
.
気がつかなかっ
たものが聞こえてくる
。
.
視︵
み︶
えない力を感じることが出来る
。
.
あなたの心は虹色にきらめいている
。
.
あなたの無垢で、
しなやかに
、
やわらかくな
っ
た心は、
何事にもひるむことはないわ
。
.
遥か彼方の見えない力が照らしてくれる
。
.
光の水先案内に力を借りて
、
自分を信じて、
舵をとろうよ
。
.
あなたは心の中でつぶやくの
。
﹁
いままで自分とかかわ
っ
てくれた、
すべての人
々
、
すべてのものに
、
ありがとう﹂
﹁
私の言葉を受け止め、
聞いてくれる
、
すべての人に
、
ありがとう﹂
.
ゆっ
くりとあなたの舟は動きはじめるわ
。
.
あなたの中に、
もう迷いも
、
不安もない。
.
全身をさわやかな風になびかせ
、
心はときめき
、
スウィ
ングしだすわ
!
.
輝く虹の向こうに、
待
っ
てくれている新しい世界がある
。
.
空と大地、
大自然があなたの味方
。
.
いつだっ
て話しかければ
、
答えてくれる。
.
助けてくれる。
.
応援してくれるのよ!
.
大自然の中から拍手がわきおこる
。
.
.
笑顔の花束を.
.
.
.
ありがとう.
.
一人ぽっ
ちじゃ
.
.
.
.
.
ないんだよ.
.
みんなで踊ろう.
.
輪になっ
て.
.
.
.
.
.
踊ろう.
.
見つめる瞳は.
.
.
未知への旅立ち.
.
感動のさざ波は.
.
.
手から手へと.
.
.
.
.
.
響きあう.
.
希望の拍手を.
.
.
.
.
ありがとう.
お互いに自分の言葉を
・
・
・
自分の感情を声高に主張しすぎると
、
相手の言葉は素通りし
てしまうのね
。
.
あ︱
、
いやだ!
と思う心が
、
さらに声を大きくしてしまう
。
.
行き違いを大きくしてしまう
。
.
それよりも、
その時には
﹁
いやなこと﹂
と思
っ
たことでも、
それも自分に課せられた役
目
、
と考え、
日々
、
真剣にまじめに取り組ん
でいると
、
だんだんと気持ちが変わ
っ
てくるの
。
.
逃げずに取り組んでいると
、
必ず見てくれている人がいるの
。
.
必要としてくれる人がいるのよ
。
.
嫌な言葉より、
楽しいおし
ゃ
べり。
.
日々
、
あなたが取り組んでいることは
、
必ず後にな
っ
て自分の力とな
っ
て、
あなたを大きな花で彩
っ
てくれる。
.
自分にちょ
っ
ぴり自信が持てると
、
相手の言葉もすなおな気持ち
で聞けるようになるの
。
.
相手に対する想像力を働かせて
、
理解し合い
、
よりよい方向を目指して力を出し合い
、
より強い関係を築いて
いけるのよ
。
.
同じ笑顔で希望の道を見出し
、
輝かせることが出来るの
。
.
小さな日々
の積み重ねが大きな力とな
っ
て、
花開くの
。
.
花開いたあなたが発する言葉は澄みわたり
、
あたたかく周りを包ん
で
、
大きな、
大きな力とな
っ
てくれるわ!
自分の声は自分の魂の響き。
自分の言葉は自分そのもの、心のすべて。
そのことを忘れずに、
日々、自分に与えられた役割りに
真剣に取り組んでいると、
自然と言葉と言葉の行き違いも
なくなっていきます。
感情も通じ合います。
あたたかな言葉には、
周りの人をそっと包み込む、
大きな力があるのですから。