○ 第5章(続)
  それは、虚無とカオスから生まれしものども・・・

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第5章
わあ
と歓声があが
小学生たちの歓声
校舎の三階の窓ぎわ
に集ま
た小学生たち
が我先に身を乗り出し
歓声をあげている
すご
お姉ち
んたち
こいい
まじかるエンジ
まじかるエンジ
まじかるエンジ
アミ
ミフテ
のもとへ
と駆け寄
てくる
校庭には
すべての
暴走族たちが地面に突
伏し
ううう
うう
うう
とすす
り泣いている
わあ
とした歓声
三人は顔を見合わせ
こくり
とうなずいた
と子供たちの方
へと向きなおり
小学生の皆さん
とステ
クを
頭の上にかかげ
大き
く左右に振
くり
かえし
くりかえし
にこ
と笑
三人の声が
三人のエンジ
ルズ
の声が
きれいにそろ
小学生の皆さん
あなたの幸せは
わた
しと
ぷりんて
んに
おまかせよ
わああ
さざなみのような歓
トトプトと
ナミク
ルは顔を見合わせ
こりと笑
こくん
とうなずき
あう
さあ
空中を三人のもと
へと飛んでいく
にこ
にこ
にこにこ
と笑
いながら
ミフテ
アミ
トトプトは言
ナミクルは言
パリポも
くす
トトプトと
ナミクルの後を追おう
とした
だが
そのとき
パリポは
とし
て空中で動きを止めた
と顔を上へと向け
空に
校舎の真上の空に
ぶわ
黒な雲が
大きな染みのように浮
かび上が
その黒い雲が
すう
所に集ま
ていく
あれ
パリポはつぶやいた
ごく
と息を飲んだ
三人のエンジ
ルた
ちも
トトプトも
ミクルも
わあ
とした歓声の
中で笑いあい
誰もそ
の黒い雲に
黒い
に気づいていない
パリポ以外
誰も
ふいに
ふいに
パリポの頭
に直接
声が響いてく
それは
通常の声で
はない
シンパシ
共鳴能力
ふふふ
ふふふふふふふ
真の虚無は
光さえも
きらめきさえも
呑み込むもの
その声
はパリポ
以外の者には聞こえて
はいないようだ
黒い
次第
に人の形のようにな
ていく
白い髪の小さ
な少女のような姿に
パリポには
それ
が分か
と小さな手を
内側へとまるめ
上空
をき
とにらむ
声がつづいた
ふふ
エンジ
ルか
おもしろい
すべての人
心に愛と
幸せの宝石を
やどした
エンジ
ふふ
そのエンジ
ルを
代表する
少女たち
愛の妖精どもの
ぷりんて
どもの力を
分け与えられた
少女たち
ふふ
ふふふ
よく見せて
もら
おもしろい
じつに
いまは三人
残りが三人
ふふ
いいだろう
てやる
六人の少女
全員が
そろうまで
てやろう
じつに
じつに
おもしろい
うふふ
ふふふふふふ
あれは
パリポはつぶやいて
いた
あれは
虚無とカオ
混沌
から生まれ
しものども
長老
のお
ていたと
おり
そのとおり
我が名は
インリ
虚無と
カオスから
生まれし者の一人
ふふ
お前はほかの
愛の妖精どもとは
少し違
いるようだな
おもしろい
いずれまた
会うことになろう
我が名を
よく覚えて
おくといい
ふふ
うふふふふ
やがて
ぶわ
と少女の形をく
ずし
すう
と空の中へと消え
てい
後には
さあ
と夕日に映える白
い雲が流れていく
パリポは
ふう
息をついた
目の前では
ミフテ
アミ
コが
ステ
クを
振りながら
子供たち
の声援にこたえている
わあ
わあ
という子供た
ちの声援に
その脇では
トトプ
トと
ナミクルが
こにこ
にこにこ
笑いながら
浮かんで
いる
パリポは
と目
を伏せた
と息をつき
正面へと向きなお
そうね
時がせま
ている
長老のお
るとおり
くす
と笑
必要なのは
六つの
きらめき
いまは
いま
くり
のんび
一歩一歩
くすくす
くすくす
と笑
あせ
てもし
かたない
いまは
くり
のんびり
歩一歩
と遠くの方から
パトカ
のサイレンの
音が聞こえた
音は次第に近づいて
くる
アミ
はミフテ
コへと目を向け
やべ
めんどう
はごめんだ
いこうぜ
ミフテ
コはうなずいた
ええ
はいです
アミ
は笑
トトプト
ナミクル
うん
そうですね
トトプトと
ナミク
ルも答える
アミ
くる
と向きを変
丘の方へと駆け出
した
トトプトと
ナミク
ルも
さあ
とその後を追う
うん
ミフテ
は目を伏せ
と顔をあげる
子供たちは
わあ
わあ
と喜びの
声をあげている
彼女は
くす
と笑
と子供たちに背
を向け
駆け出そうと
した
エンジ
ルのお姉ち
ミフテ
は立ち止ま
振り返
校舎の三階
窓から
身を乗り出した一人の
小さな男の子が
ぱあ
と何かを投げた
その小さな
何か
ふわあ
と大
きな弧をえがき
飛ん
でくる
彼女はあわてて左手
を前へと出し
と少し前のめりに
なりながら
した
彼女は手のひらを見
つめた
それ
はきれいに
ピングされた小さ
な丸いキ
ンデ
彼女は顔をあげ
年を見つめた
少年は
にこにこ
にこにこ
と笑いなが
手を振
ている
お姉ち
あり
がとう
また来てね
彼女は笑
手のひらのキ
ンデ
と握
目を伏せた
と顔をあげ
年へと目を向けた
うん
とステ
クを
上にあげ
最後にもう
一度
大きく左右に振
ありがとう
また
わあ
わあ
とい
う歓声
彼女はす
と校舎へ
と背を向けた
子供た
ちの歓声を背中に受け
彼女は
と駆け
出した
丘の上
三人のエン
ルたちは
とま
じかるチ
ンジ
変身
をとき
もとの姿へと
もど
茶茶は地面の上に置
いておいたテデ
ベア
のぬいぐるみを抱きか
かえ
にこ
と笑
テデ
おま
たせです
そのまま三人は
と丘の反
対側の斜面を駆け下り
てい
と立ち止まる
やれやれ
亜久亜はひざに両手
をつき
と息を
ついた
すぐにぐい
と体を起こし
両手を
組んで
頭の上へとあ
げる
ぐい
と背をそらし
空を見上げた
さて
状況
完了
茶茶も笑
ぬいぐるみを両手で
と抱きしめ
ン完了です
美也子も笑
丘の向こうからはま
だかすかに子供たちの
歓声が聞こえてきてい
パトカ
のサイレン
の音も
しだいに学校
へと近づいてくる
後は万事
うまくや
てくれるだろう
美也子はようやく肩
から力がぬけるのを感
じた
ところでさ
トトプ
と亜久亜は言
お前さ
学校の周り
に結界みたいのがあ
電話とか通じない
から
警察が呼べない
て言
てなか
あの
トトプトは美也子の
すぐ脇で
おろおろ
おろおろ
おろおろ
としなが
周りを見回した
そうです
たです
茶茶も笑
でも
は本当に
パリポはだま
てト
トプトを見つめていた
くす
と笑
トトプト
パリポは言
だめじ
なこと言
トトプトは空中で小
さなぷにぷにお手
ぱたぱた
ぱたぱた
両足も
くんくん
くんくん
と振
ほんとだよ
ほんとにさ
きは
たくトトプトは
かりん坊だな
亜久亜は笑
かりん坊です
茶茶も笑
トトプトはナミクル
へと目を向け
お姉ち
お姉ち
んじ
ない
でし
美也子は
くす
みんなが
くす
ただ一人
パリポを
のぞいて
パリポは赤く染まり
はじめた空を見上げた
さあ
と白い雲が流れてい
さて
亜久亜は笑
それじ
今日
はもう直接
自分のう
ちに帰るわ
ところで
彼女は美也子の方へ
と目を向けた
ところで
美也子は亜久亜へと
目を向けた
亜久亜は
と笑
ところで
どうすんだ
今回で
もう
まじかるエンジ
ルやめる
て言
たけど
その
トトプトはび
くり
して美也子の方へと振
り返
んと
美也子は亜久亜をち
と見た
白い歯を
見せて
と笑
いる
もう
手をひらき
にぎ
ていたキ
ンデ
見つめた
後ろからは
まだか
すかに子供たちの歓声
が聞こえてきている
くりかえし
くりか
えし
顔をあげると
亜久
亜はまだ
と笑
ていた
なんだか
なんだか心の中を見
透かされているようで
とだけ
もう
でも
まあね
美也子は言
ほん
と咳払い
とだけ顔を上
へと向けた
空はどこまでも
と晴れ
わた
ている
とキ
ンデ
をにぎ
誰もが美也子を見つ
めている
とみんなを見回
まあね
こほん
と咳払
まあね
その
もう少し
もう少
しだけ
つづけても
まあ
いいかな
ていうか
亜久亜は笑
頼むぜ
茶茶も笑
美也子お姉さま
れからもよろしくです
パリポと
ナミクル
も笑
よろしくね
美也子
さん
よろしく
トトプトは
本当に
とした様子
にこ
と笑い
ありがとう
美也子
美也子はなんだか気
恥ずかしくな
顔がち
と赤くな
るのを感じた
ばかね
思わず
目をふせて
いた
もう
みんな
おおげさなんだから
もう少しだけ
当に
もう少しだけよ
亜久亜は笑
分か
てる
茶茶も笑
はいです
もう
調子いいんだから
美也子は顔をあげた
みんな
にこにこ
にこにこ
と笑
てい
美也子も
思わず
くす
と笑
ていた
亜久亜も
茶茶も
パリポも
ナミクルも
トトプトも
みんな
みんな
知らず知らず
のうちに顔を見合わせ
くす
と笑
知らず知らずのうち
全員が
くすくす
くすくす
と笑
いた
くすくす
くすくす
それじ
亜久亜は言
もう帰るわ
パリポの方へと振り
返り
パリポ
パリポはうなずいた
ええ
パリポは他のみんな
を見回した
それじ
皆さん
また
うん
誰もが答
える
まじかるロ
パリポの声が響く
と亜久亜と
パリポの姿がその場か
ら消えた
それじ
美也子お
姉さま
また
茶茶は笑
うん
美也子は答える
ナミクルはトトプト
を見つめ
トトプト
それじ
かりやんなさい
うん
お姉ち
ナミクルも
ええ
ナミクルはうなずい
まじかるロ
と茶茶とナ
ミクルの姿が消える
美也子は
息をついた
空はもうす
かり赤
く染ま
ている
子供たちの声もまだ
聞こえてきている
トトプト
と美也子
は言
ところでさ
うん
トトプトは美也子を
見つめ
なに
うん
あのさ
とこ
ろで
ここどこなの
九州の山の
中だけど
美也子はち
とあ
きれ顔
うん
それがどうし
たの
彼女はくす
と笑
いいけどね
んた
ほんと
き者ね
私たち
も帰ろ
トトプトは笑
うん
静かな山あいにトト
プトの声が響いた
まじかるロ